とらドラ10!
久しぶりにダメ文化にハマったよ。
2月初め頃にアニメを見て、1巻を読んで「こりゃアニメじゃないな」とちまちま読み始めて、やっと最終巻まで読み終えました。
筆者の竹宮ゆゆこ女史が30代と近いこともあって、オタクネタはちょっと今の中高生にはきついんじゃないかと思うネタがあって楽しかったし、
17歳の自分を振り返るかのような心理描写に、共感するというか「痛い」と思う描写が多かったのが、ハマった最大の原因かなぁなんて思う。
ラブコメだったけれど、結局違う主題があることが大前提でずっと読んでたように思う。
人と人との間に必ず生まれる軋轢や齟齬(作中は傷と書いてたっけか)から逃げずにどう受け止めるようになるか、なんていう成長の奇跡を私は読んでたんだろうなぁ。
思春期の自分は30歳を過ぎた自分には迷いなんてもうなくなって、つまらない平穏な日々を過ごすんだと思ってた。けど未だ幼い31歳の自分には結局迷いや葛藤が沢山あって、そしてそれこそが人と接しているという証だと思える様になったのはいつの日だったか・・・。
その自分が歩んだ道をなぞるように読んでしまいました。
何気に人生初めて買ったラノベで、なんとも恥ずかしい気分ですが、不思議と後悔はないことが嬉しい。
なにより、ありがちなお約束設定に逃げず、現実世界にぎりぎり踏みとどまって深い物語を書ききった竹宮ゆゆこ女史に拍手と賞賛を!
スピンオフも楽しみにしております。